読み深め

『注文の多い料理店』だれが注文していたのか──題名の意味がひっくり返るとき

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注文ちゅうもんおお料理りょうりてん』という題名だいめいむと、おおくのひとは「おきゃくさんから注文ちゅうもんされる料理りょうりてん」をおもかべるかもしれません。

ところが、山猫やまねこのき注文ちゅうもんしているのは、おきゃくさんではありません。みせのほうが、にん紳士しんし次々つぎつぎ命令めいれいしているのです。題名だいめい意味いみがひっくりかえるところに、この物語ものがたりのおもしろさとこわさがあります。

こまっていたにんまえあらわれたみせ

にん紳士しんしは、山奥やまおくみちまよい、おなかをすかせています。れていたいぬたおれ、どうしてよいかからなくなったとき、やまなか立派りっぱ西洋せいよう料理りょうりてんつけます。

看板かんばんには「山猫やまねこのき」とかれています。やまなか突然とつぜんある西洋せいよう料理りょうりてんは、それだけでもすこ不思議ふしぎです。

けれどにんは、こまっていたために、みせ不自然ふしぜんさよりも「食事しょくじにありつけるかもしれない」といううれしさをさきかんじます。

「どなたもどうかおりください」

最初さいしょには、「どなたもどうかおりください」とかれています。にんは、だれでも歓迎かんげいしてくれる親切しんせつみせだとります。

そのつぎには、「ことにふとったおかたわかいおかただい歓迎かんげいいたします」とあります。にんは、自分じぶんたちが歓迎かんげいされているとおもってよろこびます。

しかし「ふとったひと」「わかひと」を、料理りょうり材料ざいりょうとしてている言葉ことばだとかんがえると、意味いみわります。親切しんせつそうな言葉ことばが、きゅうにこわい言葉ことばえてくるのです。

にんは、言葉ことば自分じぶん都合つごうよく

にんは、とびらかれた言葉ことばを、いつも自分じぶんにとって都合つごうのよい意味いみります。

かみととのえることや、くつどろとすことも、立派りっぱみせ作法さほうだとおもいます。鉄砲てっぽう弾丸だんがんくことも、食事しょくじをするためのきまりだとかんがえます。

けれど、山猫やまねこのきがわからかんがえれば、にんをきれいにし、げたりたたかったりできないようにしている、ともめます。にんちがえているのに、そのことにづきません。

注文ちゅうもんが、料理りょうりしたごしらえにわる

帽子ぼうし外套がいとうくつぐこと。からだにクリームをること。香水こうすいのようなものをふりかけること。とびらすすむほど、注文ちゅうもん不自然ふしぜんになっていきます。

そして最後さいごに、からだしおをもみむようにわれます。ここでにんは、ようやく自分じぶんたちが料理りょうりされるがわだったとづきます。

最初さいしょみせべにはいったはずのにんが、いつのあいだにかべられるための準備じゅんびをしていたのです。

注文ちゅうもんおお料理りょうりてん」とは、どんなみせ

この題名だいめいの「注文ちゅうもん」は、おきゃくさんが料理りょうりたの注文ちゅうもんではありません。山猫やまねこのきが、おきゃくさんに命令めいれいのことです。

みせちからづくでにんつかまえません。丁寧ていねい言葉ことばと、もっともらしい説明せつめいで、にんおくおくすすませます。

だからこそ、山猫やまねこのきはただあやしいみせなのではなく、言葉ことば使つかってひとうごかすみせとしてこわくえます。

かんがえてみたい

かんがえるがかり
にんは、どのとびら言葉ことばづけたかもしれない? とびら言葉ことば順番じゅんばんかえ
にんはなぜ、最後さいごまで自分じぶん都合つごうよくんでしまったのだろう? にんかれていたこまった状況じょうきょうかんがえる
注文ちゅうもんおお料理りょうりてん」という題名だいめいは、わったあと、どのようにえる? 最初さいしょおもった意味いみくらべる

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